熟語は軽視されがち
前回のブログの後に、『句動詞って、聞いたことありませんでした」というお声をいただきました。句動詞という言葉は知らなくても基本動詞+前置詞の形はよく見ると思います。大抵の方は、この形を熟語やイディオムとして教わったのではないでしょうか。
この「熟語」として捉えるのは少し危険です。なぜなら、生徒様は熟語を軽視する傾向があるからです。書店で売られている大抵の単語本は、使用頻度の高い単語を初めに紹介し、熟語(句動詞)を後ろのページに記載しています。そして、殆どの場合、前半は気合を入れてたくさんメモを取り、意気揚々と覚える気満々ですが、その気合が持続せず、後ろのページは開いた形跡すらない・・・という状態に陥りやすいです。^^; だれもがこんな経験ありますよね。
単語本では熟語として句動詞は載っていますが、ページを開いた事すらないのであれば、それを覚えて実際の会話で活用できているはずがありません。熟語ではなく、使用頻度の高い動詞として、初めから組み込まれていればいいのに、と疑問に感じていたからこそ、これからは私がこちらのブログ&動画で沢山紹介していきます。一緒に声を出して練習して行けば直ぐに覚えてしまいますからね!
では早速、go off から始めよう!
go off と聞いて、どんな意味を想像しますか?go も off も中学一年で習います。go があるので、(場所に)行く、が思いつくかもしれませんが、off が付くと、その「行く」とは意味がかけ離れているので、驚くと思いますよ。^^ 辞書を調べると、go off だけで日常的に使われる便利な表現がた~~くさんありますが、一度に全部は混乱すると思うので、まずは3つに絞り説明していきます。
ここで気になるのは、off の意味・イメージですよね。off だけで調べると、「ある場所から離れる」という意味になります。
1.(突然)鳴りだす、の go off
目覚ましが鳴る、という場合に使います。
The alarm went off at 6 but I didn’t notice. (6時にアラーム鳴ったけど、気づかなかった。)
The alarm has gone off! Wake up!(アラーム鳴ったよ!起きて!)
目覚ましが鳴る、は何から離れていると思いますか?これはネイティブに聞いても答えは返ってきませんでした。「でも、off が付いているという事は、何かから離れている、というイメージがあるのでは?」と諦めきれなかった私は、この様に考えました。目覚ましが鳴る場合は、「眠り、心地よさ、静けさ」から離れるのでは?と 勝手に自分で off の意味の仮説を立てたんです。そうすると、go off = 目覚ましが鳴る、をただ音読して覚えようとするよりは、遊び感覚で勝手にイメージを付けると記憶に残りやすいです。後は、実生活で活用することを何度も行います。皆さん!早速、明日の朝、アラームが鳴った後、The alarm went off at 時間. を実際に言ってみてくださいね!
2.(爆弾が)爆発する、破裂する、発射する、の go off
Bombs went off on the street. 7 people were killed. (通りで爆弾が爆発して、7人が死亡した。)
A gun went off by accident when a child played with it.(子供が銃で遊んでいる時に、誤爆した。)
「爆弾が爆発する」なんて物騒な!と感じるかもしれませんが、昨今のニュースで、この様な状況での go off もよく聞きます。こちらも、何から離れていると思いますか?私は「平和、平穏、静けさ」から離れているので、爆弾が爆発する、のイメージに合うな、と感じます。この様に関連付けすると記憶に残りやすいです。
3.(電気が)消える、(機械が)止まる、の go off
The light goes off automatically in 10 seconds. (そのライトは10秒後、自動で消える。)
Kerosene is out! That’s why the heater went off. (灯油がない! だからヒーターが止まったんだ。)
この off は、何から離れていると思いますか?この意味づけに「正解、不正解」などありません。自由です。「自分がそんな風に感じる」だけでいいのです。私は、この off は、「電気、電流」から離れる、と感じるので電気や家電製品は止まりますよね。^^ 人が電気を消す turn off を知っている方はいますが、電気が消える go off 、を知らない方が多いです。
「眠りから覚める」や「爆弾が爆発する前と後の世界」では状況がガラッと変わっています。電気が付いているのか、消えているのかも大違いです。全てに共通するのは「go off = ある場所から離れて、違う環境・状況に行く」です。
この基本イメージが膨らみ、日常の様々な表現に使われています。辞書で go off を調べてみてください。20個以上の定義が出てくると思いますが、基本イメージを膨らませ、off は何から離れるんだろう?と遊びながら探っていくと他の定義を覚えるのも苦ではなくなります。^^
そうは言っても、「一度に全部!」は混乱するだけなので、まずは本日学習した3つの定義を日常で使ってください。アラームが鳴った時、テロのニュースを聞いた時、電気が消えた時、家電が止まった時、は日常でよく起こります。(テロのニュースは起こって欲しくないですが、爆弾の話があった時は、go off を思い出してください。)go off を使った英文を一人でつぶやく!これをコツコツと続けているだけ、気づいたらペラペラになっていた!となります。そんな状況が楽しみですね!Let’s go off to the new world!
動画はこちらから♪ ^ ^ 2部に分かれています。お楽しみください!!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
【句動詞前半編】〜解説〜
【句動詞後半編】〜活用法〜
それでは、また。
『スマホ留学』サポート講師 並木裕子
Let’s speak English! with スマホ留学