認めてしまいましょう!
よく、日本人は黒白はっきりしない、Yes/No はっきり答えない、それゆえ自分の意思がない、控えめ、などと言われますが、本当にそうかな~、誤解されているかも?と感じていたので、今回はその事について話したいと思います。日本人が黒白、YesかNoをハッキリ答えられないのは、その「文化」のせい?「国民性」の問題!?と考える人もいるかもしれませんが、私の個人的な経験から言わせてもらえれば、それは単なる・・・
語学力の問題!!!
だと思います。^^; そうです、原因は文化や国民性の違い、はたまた個人の性格の問題ではありません。ハッキリと認めたほうがスッキリすると思います。これは、リスニング力、スピーキング力の問題です。^^; 私の場合、英語力が低い時は、相手が何を言っているかわからないので、返答するまでに時間がかかりました。「あなたが何を言っているかわからない。もう一度教えてください。」と言う内容を相手に伝えることすらできません。
高校生の時初めてホームステイしたあの頃、アメリカ人にとって私は「この子は自分の意思ってものがないのか?ウントも寸ともいわない。分からないのなら、分からないと言えばいいのに、日本人は何てシャイなんだ。」と思っていたことでしょう。そうして「笑顔でその場をしのぐ」という方法で1か月のホームステイを過ごしていました。相手が何を言っているのか理解できないので、Yes も No も言えるはずがありません。返答のしようがなかったんですね。そんな態度する人が多いのではないでしょうか?日本人は黒白言えない、Yes/No ハッキリ言わない、と勘違いされるようになったのではないかな?と感じます。
日本人を悩ます否定疑問文
英語を学習していて、Yes,No で答える場合、日本語の返答の仕方と真逆の時がありますね。それが、否定で質問される時です。英語学習者なら一度や二度はある、「ん?この場合、Yes?いや、No と言わないといけないんだっけ?」となる、否定疑問文です。^^;
例えば、Don’t you wanna go to the drinking party? 飲み会に行きたくないの?
日本語では「行きたくないの?」と聞かれた場合、行きたいときは「いえ、行きたいです。」と答えるのが自然です。これを日本語の感覚のまま英語で表現すると、「No, I do.」と言ってしまいます。ですが、No, I do. はあり得ません。No を使う時は、「No, I don’t. 行きたくない」と答える時です。今回は「行きたい」と肯定の気持ちを伝えたいので、Yes, I do. と答える必要があります。
皆様、お気づきですか?そうです、日本語では「いえ」と言うので、英語でも反射的に 「No」と出てしまいます。No と言われれば、聞き手は「行きたくないんだ。」と解釈します。ですが、No.と言った本人が飲み会に行こうとすれば、「ん?さっきは No. と言っておいて、でもやっぱり行く?行くの、行かないの、どっち?」と勘違いしてしまいますね。^^; 日本語と英語が違う、ただそれだけの理由なのに、自分の性格を「優柔不断な人」と誤解されるのは悔しいですよね。
私はレッスン中、生徒様に必ず1回は否定疑問文で聞く内容を準備しています。意図的に「~しないの?」「~好きじゃないの?」「~行かなかったの」などなど聞きます。この様な、否定で聞く内容は日常的に頻繁にありますね。相手に誤解されないように、YesかNoか、素早く判断して正確に自分の意思を伝えられるようにすると、「この日本人は、Yes, No. ハッキリして、コミュニケーションがとりやすい」と思われます。
この返答の仕方は、単純に言ってしまえば、意識して回数を多く答えれば、自然に定着していきます。そして、マインドの持ち方も大切です。相手が肯定文、否定文、どう聞こうと、私がする場合は、Yes,しない場合は No, と自分軸で答えるように意識を変えます。そして、スマホ留学のテキストで、Aren’t you gonna ~ と否定で始まる疑問文があるので、これに実際に答えていきましょう。そして、疑問文も英借して様々な否定疑問文に慣れていけば、90日後には迷わず返答できるように定着します。
Aren’t you gonna wash your hands? → Aren’t you gonna wash your face?
Don’t you wash your face? → Didn’t you wash your face?
と必ず一語だけ(目的語や時制)を変えれば、一人でも無理なく英借文が作れます。英借文を難しいと捉えている方は、「変えすぎる」からです。必ず、一語だけ変えるところから始めましょう。ご自身で否定疑問文を作り、相手に誤解がないように答える練習をしてくださいね!
否定疑問文の上手い答え方
一見、ややこしい、頭を悩ます否定疑問文でも、この様に答えれば迷わなくなります。それは、Yes, No, で答えない、という事です。「ん?どうゆうこと?相手に聞かれたんだから、Yes, No, ハッキリ言わなきゃ!」と思っている方も多いですが、ちょっとした裏技があるんですね。^^
例えば、Don’t you want to go out for lunch~? で聞かれた場合、大抵の方がこう感じます。「あ!否定で聞かれてる!この場合、Yesで答えるんだっけ?No だって?」と、この様に否定疑問文苦手、混乱する、とインプットされているので、自問自答しては、勝手に混乱してしまいます。ですが、この魔法の言葉を使うと、もう迷いません。それは・・・
ah, well, (あ、えっと、)と感嘆で繋げて、つまり、Yes か No とは返答せずに、直接自分の意思を伝える、という答え方です。
Don’t you want to go out for lunch? ランチに行きたくないの?
Ah, well, I want to. (あ、えっと、行きたいです。)
Didn’t you watch Doraemon when you a child? 子供の時、ドラえもん、観てなかったの?
Ah, well, I did. あ、えっとね、観てましたよ。
否定疑問文の場合、Yes か No かと返答するところで混乱するので、これをah, well, でうまくかわせばいいのです。Do you~? Don’t you~? で聞かれたからといって、必ずYes か No かで答えなければならないルールはありません。
日本人だけじゃありません
英語力が付いて感じたことは、英語を話す人も日本人も(あたりまえですが ^^;)「同じ人間!」という事です。欧米人、英語圏の人が必ずYes か No か、白か黒かを割り切って話しているわけではありません。優柔不断な性格な人は国籍、宗教は関係ないな、と感じます。
その様な性格の人はどこにでもいます。人生は様々な選択の積み重ねですが、Yes と言えばいいのか、No と言えばいいのかと迷うのは、誰にでもある事ですね。白黒付けること、断言してしまうことが、時と場合によっては都合が悪い場合もあります。グレーに、曖昧にしておきたい心情に言語は関係ありません。
表現力が付いてくれば、白黒はっきりつけない言い方も身に付きます。^^ 分からない時はハッキリとI don’t know. I don’t understand.と伝え、否定疑問文には上記のやり方で対応すれば、迷わなくなります。もう日本人は黒白ハッキリしない、なんてイメージ、簡単に払拭できそうですね。