th, v, b の音は伝わりにくい?

日本人あるあるの伝わらない英単語

前回お伝えした、①似た音同士を比べて聞くこと、②鏡を使い視覚的に自分の発音を確認する事、③練習したい発音を頻繁に使い、④大袈裟に読むこと、など実践してみましたか?ただ「知っている」のと、実際に「やってみる」のでは、結果が大きく変わります。5分でいいので、苦手と思われる発音を集中してトレーニングしてみましょう。

会話を楽しむとき、話の文脈を理解することはとても大切ですね。ですが、発音がしっかりできていないと、伝わらなかったり、誤解が生じたりする事があります。

よくある、日本人の苦手な発音の単語

その① vanilla, banana, vote, boat

海外で、バニラアイスクリームを注文すると、バナナアイスクリームを渡される、と言う話を何度か聞いたことがあります。^^; vanilla の va  の音と、la の音がしっかりできていないと、伝わりづらい単語です。日本語にない音なので、日本人の苦手な音の代表格ですね。

同じく、v、b、の音がしっかりできていないと、混乱が生じる単語は、vote 投票する、boat ボートです。これは、私が実際に英会話を教えていて何度か経験しました。生徒様が、選挙の話をしてくださっている時、vote の v の弾く音がしっかりできず、bの音になってしまうと、boat ボートとなり、話の文脈を理解するのに戸惑う事がありました。「なぜ、選挙の話から、ボートが出てきたんだろう???」となってしまいます。^^;

その② think, bath

I think です。このフレーズは簡単便利なのでよく使われますね。発音を全く気にされていない方は、think の th の音を発音する時に、舌の先を上下の歯で挟んで発音していません。ひどい方は、アイ シンク と発音してしまいます。その音を聴いた瞬間、私は何度か固まってしまったことがありました。

アイ シンク ・・・?? I sink ・・・? 私は沈む?私は沈没する!!??

「突然何の話をし出すんだろう??」と、一瞬混乱することがありました。直ぐに気を取り直して、この文脈で「沈没する」話をしているわけじゃない、発音を間違っているんだな、と気づきます。

bath の th を正しく発音しないと、bus の音に聞こえます。bath の a は、中間音、bus の u のアとは、明らかに違いますが、中間音、th の音がきれいにできないと、乗り物のバスになってしまいます。生徒様は、take a bath の話をしたいのに、発音を気にしないと、take a bus の音に聞こえ、「バス?乗り物??なぜ、バスの話をしてるんだろう…??」と、キョトンとしてしまうことがありました。^^; 日本語のカタカナでは、お風呂もバス、乗り物のバス、両方全く同じです。このような単語は発音要注意です。

日本語にない音は特に注意!

日本語にない音は、意識していないと、どうしても日本語に似ている音に戻りやすいです。しっかり意識して、大袈裟に発音練習してみましょう。生徒様に「thの音は、ネイティブは本当に舌を歯で挟んで発音するんですか?」と言う質問を受けることがあります。答えは、本当に舌先を挟んで発音しています。

映画を観る時に、俳優の口元をよく観察してください。容易に、「あ、今、th の発音をしている!」と言うのがわかります。特に、「Thank you.」 と言う時は、ゆっくり言っている場合があるので分かりやすいです。映画を楽しみながら、視覚的にネイティブの発音をチェックするのも面白いですよ!

目の前に会話している相手がいる時、ずっと相手の口元を見ているのは相手に失礼ですが、一度聞いてわからない場合は、相手に復唱してもらい、その時に口元を観察すると、th, f, v, l  の音は、見て分かりやすいので、相手の言っていることが理解しやすくなります。

その反対に、相手が私たちの発音がよくわからない時、彼らも私たちの口元を見て、何の音を言っているのか確認しようとします。視覚的にも相手にわかりやすいように話すことも意識してくださいね!